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2016年8月6日土曜日

春日無線工業製の 6R-4Sの "S" は何を意味するのか?

春日無線工業(後のケンウッド)製の通信型受信機 6R-4Sだが、6 は真空管が六本、R は Receiver(受信機)、4 は四バンドと理解できるが、サフィックスの "S" は何を意味するのか?

TRIO Amateur Radio Receiver 6R-4S

この後に出た 9R-4は正しく、それで解釈できるし、それに続く後継機も 9R-59Dまで、何となくネーミングが理解できる。

その後、サフィックスに "S" が付く製品は、暫く途絶えていたが、9R-59DSで復活し、同時期の SSB受信機 JR-300Sも、この例に倣った。以後、TX-388Sや JR-500S、TX-20S/15S/10Sなどが続いた。

どうやら、SSB対応機には末尾に "S" を付けたらしいことがわかった。

では、 6R-4Sの場合は、どの様に解釈するのか?
当時のカタログの記述から読み取ると、セミキットで発売したとあるが、自作出来ない人や急ぐ人には完成品も用意するとあった。
このことから、SemiKit(セミキット)を意識して型番のサフィックスに "S" を付けたようだ。

最近のネット検索の結果では、製品に同梱された実体配線図には 6R-4Sとあり、回路図には 6R-4とありどっち付かずで、本当のことは分からないが、多くの画像で型番は 6R-4Sとシッカリ読み取れる。
今にして思えば、型番が 6R-4であれば、9R-4とのシリーズ化の意図は納得出来そうだ。

その後、6R-4Sは、その型番を以下の様に分類して受注したようだ。
 6R-4SA:球無しセミキッ 10,500円
 6R-4SB:完成品 17,550円
 6R-4SC:球無しオールキット 15,200円

A, B, C は社内呼称で、製品パネルには表示されないルールとしたようだ。
6R-4Sは、春日無線工業が手掛けた初の製品だけに、ルールが後追いしたのではないかと思われる。

蛇足だが、
その後、SSBの時代になり、その "S" は、製品ランクの区別に用いられる事になった。

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