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2016年7月25日月曜日

トリオの受信機 9R-59のパネル

1960年代半ば、訳あってトリオの受信機 9R-59を三台持っていた。
現在、そのうちの一台は親元に置きっ放し、二台目は遠い昔に親しい人へ譲った。三台目は色々な実験で手を加えた為、最後にはバラバラになり、今はパネルだけが残った。

チリメン塗装で、灰色と言うか?ライトグレーの様に見えるパネルで、どちらかと言えば地味っぽい。筐体も底板も同じチリメン塗装で一体感があった。

パネルだけは、開局当時を思い起こされる品であり、いつも手の届くところにある。
材質は、裏を返せば直ぐに分かるが、アルミの素地が今でもピカピカと光を反射している。

Siica Cardとのツーショット、9R-59のフロントパネル
表側だけチリメン塗装だ。
ちょっとザラザラしていて手触りは良くないが、汚れは目立たない。

しかし、何十年も手付かずでは、流石に往時の汚れが変色して目立つ様になった。
まず、水に潜らせ、使い古しの歯ブラシに食器用洗剤を付けて、軽くブラッシングしてみた。
予想以上に汚れが落ち、程々のところで水洗いした。

文字も、スッキリ、クッキリして、リーダビリティーも良くなった、正に59だ。

ところで、この文字だが、チリメン塗装をしてから、その塗装部分を文字の形に掻き取ることで、アルミの素地が露出しキラキラ文字として現れている。
だから、水洗いしても平気なのだ。

昔のことで推測だが、パネルの文字、いわゆるフォントは、Helvetica系の一書体しか無かったらしく、TRIOロゴの部分は苦労した形跡が見て取れる。

9R-59を買った時は、そんなことに気づきもしなかったが、いま思うに、往時では、それが精一杯の加工技術だったのかもしれない。

なお、パネルと同様に、筐体も底板も同じチリメン塗装だから水洗い出来るかもしれないが、こちらは鉄材だから、錆など防蝕には配慮が必要だ。

最後に、パネルも含め水洗いは自己責任であることをご承知頂きたいものだ。

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